10年後、超格差社会が大量のうつ病患者をつくる
うつ病はもはや現代病で、誰しも知るメジャーな病気になりました。
実際、家族や職場など身近な人がうつ病を患っているという人も
多いんじゃないかと思います。
うつ病の原因はストレスと言われていますが、その中でも
「社会的ストレス」について興味深い研究結果を国立遺伝学研究所が発表しました。
「社会的ストレス」とはいわば、社会での順位のことで、
資本主義の国では貧富の順位ともいえると思います。
実際の実験では、マウスを使い実験が行われ、4匹のマウスを同じケージで飼育すると、
その4匹のマウスの中で、順位が形成され、順位が低いマウスほど不安様行動が見られたとのこと。
つまり、社会的順位が低いと、うつ病のような行動を示すという事です。
そこで、順位が低いマウスに抗うつ薬を投与するとその影響は緩和されたそうです。
マウスの実験を人間社会に置き換えて言うと、資本主義の国ではお金は力であり、
貧富の差は「社会的ストレス」の大きな要因と言えると思います。
私が小学生の頃、社会の授業で日本は「一億総中流階級」と習いました。
しかし、大学を卒業する頃には日本はデフレの真っただ中で、
リストラ等が横行し、就職氷河期でした。
そして、ほどなくして、リーマンショックがおきて、派遣切りや派遣村など、
格差社会になりました。
その間、たった10年ちょっとです。
10年ちょっとで日本は一億総中流階級から格差社会になったのです。
ではこの先10年の日本を想像した時、2030年頃の日本はもう一度、
一億総中流階級階級に戻っているだろうか?
それはあり得ないとだれでも簡単に想像できると思います。
今の格差社会を維持できていれば、まだましな方で、格差は広がり、
超、格差社会が待っていると考えるのが普通の流れではないでしょうか。
そんな社会では、社会的順位が低い人達は大きな「社会的ストレス」を抱えるのは必至です。
超、格差社会が大量のうつ病患者をつくるのも、そう遠くない未来なのかもしれません。
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