今後、安定した仕事に就くには希少性のある人間になれ
少し前に経団連の会長が、終身雇用は今後難しいとの発言していました。
社労士としてこの発言は結構印象に残っていたのですが、今度はトヨタの社長豊田章男氏も
終身雇用は限界にきていると発言しました。
経済界のトップが相次いで終身雇用は企業側にメリットがないと言っているわけで、
事実上の終身雇用制度の終了の時が来たのだなと思います。
大学を卒業して、それなりに立派な会社に就職し、安定した生活をおくりながら、
定年退職まで勤めあげるというモデルケースはもはやレアなケースになってきてるんでしょう。
もはや大企業≠安定ということなのでしょう。
国が副業・兼業を推進し始めた理由(ワケ)
働き方改革の一環で、国は、副業や兼業をすることを推進するようになりました。
これにはどうした意図があるのか?
これは一つの会社に依存した生き方を辞めましょうというのが見て取れます。
そして、この後にくると予測されるのが、解雇規制の大幅な緩和です。
解雇規制とは、使用者(雇用主)が労働者を自由に解雇することを制限する法的規則で、
解雇を断行するには、客観的かつ合理的な理由が必要となります。
これが大幅に緩和する方向で進んでいくのではないかと思います。
事実、そうした動きは既にあります。
日本の企業の労働生産性は、先進国の中でも万年最下位です。
こうした実態を打開するためにも、解雇規制を大幅に緩和し、
競争力を高めようとしているのではないでしょうか。
45歳以上の使えない社員はいらない!?
最近、45歳以上の社員の早期退職者を募集する企業が物凄く増えてきています。
東証一部上場企業だけでもこんなにあります。
コカ・コーラ:2019/2/14
45歳以上の社員を対象に希望退職者700人を募集すると発表協和発酵キリン:2019/2/5
45歳以上の社員を対象として希望退職者を募集すると発表日本ハム:2018/10/31
45歳以上の社員を対象に、全社員(子会社への出向を含む)の約1割にあたる200人を上限に早期退職者を募ると発表NEC:2018/6/29
45歳以上、金属5年のグループ会社で間接部門やハードウエア領域の特定部門に在籍する社員に希望退職者を募集すると発表エーザイ:2018/10/25
45歳以上の従業員を対象とする早期退職を募集すると発表(見込み100名)カシオ計算機:2019/2/4
45歳以上の国内営業部門・スタッフ部門に在籍する勤続10年以上の社員に早期退職者の募集を始めると発表アルペン:2019/1/9
45歳以上の社員に収益性の改善に向けて約300人の希望退職者を募集すると発表千趣会:2018/10/26
45歳以上の正社員・全契約社員に望退職者を募集すると発表光村印刷:2019/1/16
子会社の新村印刷で44歳以上の従業員30人程度の希望退職者を募集すると発表富士通:2019/03/18
45歳以上の富士通グループ全従業員に給付金付き早期退職を募集
賃金テーブル上では、45歳以上の賃金が高く、企業にとって足枷になっており、
高い給料をカットしたいのが主な目的だと思います。
45歳と言えば、子供に一番お金がかかる時期で、賃金が定年退職まで上昇し続けるという目論見で、
住宅ローンを組んでいるという人も多いと思います。
そうした目論見が外れ、窮地にたたされる人も今後は増えてくるのではないでしょうか。
そもそも、サラリーマンの信用というのは終身雇用が前提で、定年まで収入が安定してあるという事が
信用を担保していたわけです。
もう、その信用もなくなりつつあるわけです。
大企業でこの状態ですから、中小零細企業ではさらに厳しい状況になりつつあるわけで、
今後は「安定した生活を維持するのが極めて難しい時代」になるのだと思います。
今後、安定した仕事につくには?
今後、大学卒業⇒サラリーマン⇒一生安定 という流れは間違いなくなくなると思われます。
会社に依存することは大きなリスクになり得ますので、頼りになるのは自分自身しかありません。
よって、安定した仕事を得るには、自身のビジネススキルをどれだけの人が認知し、
その能力をどれだけの人が買ってくれるかが大切になってくると思います。
その人にしか出来ない独占業務があれば、必然的に、多くの人や団体がそのスキルに頼ることになります。
簡単に言ってしまうと希少性のある人間にならなければならないという事です。
ポイントは1万分の1くらいの希少性
私の肌感覚では1万分の1くらい希少性があれば、
一生不安に襲われることなく過ごせるのではないかと思います。
1万分の1の希少性とは、勉強の分野で言えば東大を首席で卒業するレベル。
スポーツの分野では、競技によってはオリンピックにでれるレベルです。
このレベルにある分野で到達しようとすると、「物凄い努力」×「才能」×「運」が必要になります。
つまり、努力だけでは到達できないのです。
じゃあ、世の中の一部の人以外は、安定した生活が出来ないのか?と言えば、
そうでもないのです。
だれでも、1万分の1の希少性を持つことは可能です。
1万分の1は難しくても、努力すれば特定の分野で、100分の1になることは可能なはずです。
ある分野で100分の1になったら、その分野とシナジーのある分野で100分の1を目指すのです。
シナジーのある2つの分野で100分の1のスキルを持つとそれは、
100分の1×100分の1=1万分の1
100分の1の分野を2つ持つことで、東大を主席で卒業したり、
オリンピックに出場経験があるくらいの希少性を持つことができるのです。
どこか政令指定都市でビジネスをするなら、
そのスキルを持つ者は、自分を含め数人だけなんていう状況もあり得るのです。
スモールビジネスなら簡単に地域NO1を取れるのです。
プログラミングでも国家資格でも営業力でもなんでも良いのです。
ある分野で100分の1になったら、それとシナジーのある事でもう一つ100分の1になってください。
そうすれば、あなたは一生安泰です。